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3年目の100BANCHを凝縮 『3/100 BANCH BOOK』完成!

「未来をつくる実験区」として日夜繰り広げられる活動と、そこで生まれた価値観や感性、そして描く未来まで——。100BANCHの1年をまとめた3冊目となる100BANCHのアニュアルブック『3/100BANCH BOOK』が完成しました!

3年目にあたる2019年7月〜2020年7月までの100BANCHの活動を収録。100BANCHの運営に欠かせない場の根本と視座を定めた7つの原理が実体化したエピソードを紹介する「100BANCHの7原理」をはじめ、日々、「未来をつくる実験」に取り組む GARAGE Programの採択プロジェクトの中から27プロジェクトを紹介した「未来の実験」を掲載。

さらに、今回は100BANCHの3年間の活動から見えた、100 年後の未来で当たり前となっている社会や人間のありようを13の切り口から構想した「100年後の未来の13の当たり前」や、津賀一宏さん(パナソニック株式会社 代表取締役社長)、小川絵美子さん(プリ・アルスエレクトロニカ ヘッド)、市川文子さん(株式会社リ・パブリック 共同代表)のコラム、過去2回とは異なる「配信」と「配送」の新様式で挑んだ3年目の「ナナナナ祭」の記録など、どこから読んでも100BANCHのエッセンスを知ることができる一冊となっています。

常識にとらわれない、若いエネルギーが集まる100BANCHとは——?

100BANCHの窓口と100BANCHのウェブショップでご購入いただけます。ぜひご覧ください!

 

『3/100BANCH BOOK』編集後記

『3/100BANCH BOOK』完成によせて

『3/100BANCH BOOK』編集担当/100BANCH 編集部 船寄洋之

「情熱さえあれば、いくつになっても挑戦ができるのではないか」。『3/100BANCH BOOK』の制作過程で、何度もそう思わされた。

100BANCH編集部に所属してから、もうすぐ3年が経つ。この編集部に携わり始めた頃の私は、100BANCHのコアプログラムであるGARAGE Programの応募資格の条件のひとつ——プロジェクトリーダーの年齢が応募時点で35 歳未満であること——には、すでに該当しない年齢に達していた。

日々、目指す未来を描きながら実験を繰り返すGARAGE Programのメンバー。その軽やかでキラキラした姿を目にした私は、「ここにいる若者たちは自分とは違う世界に住む人たちだな」と、羨ましさと少しの諦めを感じていた。

そう感じたのは、私が年齢を重ねるにつれて「社会一般のあるべき姿」に引っ張られ、自分の「好き」や「やりたい」という気持ちをどんどん押さえつけてきたから。そして、30代後半となり「もう、こんな歳だから」と少しばかり弱気にもなっていたからだ。

そんなタイミングで、私はライターとしてGARAGE Programのリーダーへの取材・執筆を担当するようになった(振り返ると、全く適任とは言えないが……)。

これまで、光の三原色の原理を利用して影を楽しむ照明を開発する「RGB_Ligh」プロジェクトの河野未彩さんや、生態系からコミュニティや未来のあり方を提案する「Now Aquaponics!」プロジェクトの邦高柚樹さん、目が見える人も見えない人も読めるフォントを開発した「Braille Neue」プロジェクトの高橋鴻介さんなど、たくさんのリーダーから話を聞かせてもらった。

最初は、どのリーダーも軽やかに自身のプロジェクトを進めているのだと思っていたが、実際はどのプロジェクトもそれぞれが時に悩みを抱えながら、時に失敗を繰り返しながら、それでも意志(Will)はぶれることなく、自分の信じる道に突き進んでいた。

彼らのインタビューを重ねるうちに、私はどんどん自分の感情が変化していることに気づく。「もしかしたら、今からでも遅くないかもしれない」。ほとんど諦めかけていた、自分の「好き」や「やりたい」という情熱に、少しずつ灯りがともっていた。

今年の9月、ありがたいことに『3/100BANCH BOOK』の編集を担当することになった。全176ページと過去最大のボリューム。数え切れないほどの価値観が入り交じり日々変化する100BANCH、その1年を一冊にまとめることは、予想以上に難しく途方に暮れたことも多々あったが、この本の制作過程で100BANCHの、GARAGE Programメンバーの根底にある思いに触れる度に何度も心が震え、この場所から生まれる決して常識に縛られることのない挑戦や活動に触れる度に、「乗り越えろ」と何度も励まされた。

11月、制作もいよいよ終盤に差し掛かる頃、私は気づくと40代に突入していた。いやはや本当に、もう若くはない。でも、不思議にもそんなことなんてどうでもよくなるくらい、自分を肯定し、自分の可能性を信じられるような気持ちになっていた。それは、100BANCHの事務局やメンターの応援のもと、年齢など関係なく、自分の素直な気持ちに真っすぐに突き進んでいるGARAGE Programメンバーの姿に勇気をもらったからだと思う。

他人の目ばかりを気にして、いくつも諦めてきた過去の自分にはもう言えないから、この場を借りて、心の奥底に情熱があるけれど「自信がない」「共感してもらえないかも……」など考えてしまい、足踏みをしている若者に言うことにする。

「不安なんていらない。信じた道を突き進め」。

100BANCHに集まる、たくさんの情熱のかけらを、この『3/100BANCH BOOK』で感じてもらえたら本当にうれしい。そして、可能性に満ちあふれるあなたが、100BANCHの門戸を叩くことを願って。

 

CONTENTS

はじめに

100BANCHの7原理

100BANCHが「未来をつくる実験区」となるためには、場の根本をなす視点と視座を定め、関わる人たちと共有する必要がある。そこで「7つの原理」を定めた。その理論が実体化したエピソードともに1原理ずつ紹介。

1  たった一人でも応援したら
・あふれ出すストローへの偏愛 ・廃プラ問題、悪いのはストローですか?

2  思う存分できる場
・深夜のGARAGEで魔物と闘うキサブロー・未知なるものと本気で関わり、ボーダーを超える

3  若者が未来をつくる
・電動キックボードの「可能性」を信じて・「移動」をデザインし、一緒に街をつくりげる

4  短期集中同時多発
・期限がもたらすスピード感と行動力・トライアンドエラーかが成長につながる

5  常識にとらわれない
・日常を舞台に、心に響くエンターテインメントを・ 何もなくなってからの爆発的な創造 ・未来を見据える若者たち

6  視点が交差し混じり変化する
・月とバンジージャンプが出会う場所・自然と鼓動が共鳴し合う・大家も店子も無い

7  Willから未来はつくられる
・異彩を放つヘラルボニー・ クール & ポップをまとった生粋のイノベーティブ・ツインズ・Will あるところに道は拓ける

COLUMN 津賀 一宏さん(パナソニック株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 CEO)


未来をつくる実験

まだ誰も見たことのない世界をつくるプロジェクトの価値は、既成のモノサシでは評価できないものばかり。常識を疑い、直感を信じて、荒削りでもいいからまずは形にする。GARAGE Program 参加プロジェクトから、そんな若者たちの未来をつくる27の描く未来とそれに向かう実験を紹介。

KODOU 鼓動の「光」で、生きとし生けるものへ畏怖と優しさをVR×Space Education Project by Yspace 宇宙×VRで、創造性と個性を無限大に伸ばせる未来へ
YASAI no CANVAS 都市型農業で生まれた「素敵なギフト」を通じた、贈与経済文化の醸成
soma no base 林業を自力で収益が生める産業に変え、人と森が繋がる未来を生み出す
FumiLay いつでもどこでも寝られる「道具」で、人類の睡眠環境を拡張する
attender ふらっと誰もが好きな場所に住み、好きな仕事で生きられる
Beerful 「人格を宿したビール」をきっかけに、贈り物が循環する愛に溢れた世界を
Physics As Art 数式は芸術だ 誰もが観て、楽しめる世の中へ 
DRIPS 歯の健康を守ることで、人生の幸せも約束される未来 
Tea w/ death お葬式を改造し、死との付き合い方を進化させる
Stop Rubella Project 働く場所にワクチン屋台がやってきた! 風疹という病のない未来へ
London Charity Shop 2119 – Love Charity ❤️ Tokyo チャリティーの喜びが日本に浸透し、みんなが幸せをシェアできる社会へ
Ropeway Innovation! 次世代型モビリティ「自走型ロープウェイ」で、目指すは宇宙!
open the sesame for open space 渋谷の公共広場に個人の縄張りを流し込んでみたい
ORDERING SYSTEM for aged person 高齢者にも使える受発注アプリで、一次産業にイノベーションを
TimeTravel at Shibuya 現在と過去とを結び、史跡や文化を未来へsleep connect 眠りに落ちるその瞬間、誰もが安らぎと温もりを感じられる世界へ
Natural Mystery Toolism 人の感性に寄り添い、自然物と溶け込んだテクノロジーを
filter bubble busters 「フィルターバブル」を破壊して、社会の分断と無関心のない未来を
Mpraeso Project ガーナ発の「カカオ革命」で、コミュニティーに豊かな未来を
TParty エクストリームな芸術表現で、人の心に一撃を
Hello Gin &Tonic 日本由来のトニックウォーターで、土地の香りと季節を味わう
Seek new game ; Hidden in the future まちの真ん中で本気で遊び、本当の自分を思いっきり解放できる社会へ
PAIN PAIN GO AWAY 「アート」の力で、病気に向き合う人の心を明るく彩る
Chabu Dive ちゃぶ台で街へダイブして交流を生み出し、多様性を感じ、認め合い、楽しめる社会へ
strawmaestro ストロー愛を追「吸」したら、未来の社会が見えてきた
Virtual Currency Offering Festival 神事や祭をアップデートし、古の信仰心を100年先の未来に受け継ぐ

あなたの知らない100BANCH

COLUMN 小川 絵美子さん(プリ・アルスエレクトロニカ ヘッド)

ナナナナ祭 2020 

3社代表が語る、100BANCH

100BANCH 3年間の活動から見えてきた、100年後の未来の13の当たり前

COLUMN 市川 文子さん(株式会社リ・パブリック 共同代表)

データで振り返る100BANCHの1年

100BANCHで聞きました

おわりに

 

概要・販売について

タイトル:『3/100BANCH BOOK』
定価:2,000円(税込)
単行本(ソフトカバー)
発行元::100BANCH
発行日:2020年12月10日

100BANCHの窓口と100BANCHのウェブショップでご購入いただけます。

100BANCHのウェブショップはこちら▽
https://100banch.myshopify.com/products/3-100banch-book

『1/100BANCH BOOK』の詳細
https://100banch.myshopify.com/products/1-100banch-book

『2/100BANCH BOOK』の詳細
https://100banch.myshopify.com/products/2-100banch-book

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