EVENT REPORT

2018.12.19 Wed

「便利」以上の価値を共創する
コンビニ未来会議ー2040年のコンビニをつくる活動は次のステージへ

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飲み物やお弁当、簡単な日用品のみならず、最近ではライブのチケットや使い捨てサイズの化粧品の販売など、より個人のライフスタイルに寄り添った商品やサービスを提供するコンビニエンスストア。その一方で、毎年2月になると話題になる恵方巻き廃棄などのフードロス問題など、生活に密着した存在だからこそ問いただされる課題も数多く存在します。

そんな私たちの身近なライフラインであるコンビニの2040年という少し先の未来を考え、あるべき理想的な姿を模索する「コンビニ未来会議」を11月24日に100BANCHにて開催いたしました。
その様子を企画者の大山がレポートします。

 

本イベントは1月からスタートするワークショップシリーズ「未来のコンビニプロジェクト」のキックオフという位置付けで、コンビニの未来を考える一連シリーズの概要を説明するとともに、企画者によるトークセッション&本番イベントを体験してもらうワークショップを開催。当日は三連休の中日であるにもかかわらず約50人ほどの方にお越しいただきました。

100BANCHとともにこのワークショップを協働主催するのは、製造・物流・流通などサプライチェーンの現場の過程で発生する課題解決の糸口となるような情報を提供しているメディア「GEMBA(https://gemba-pi.jp/ )」。

コンビニをはじめとするサプライチェーンマネジメントの課題解決を技術と現場の知見を支援しているパナソニックコネクテッドソリューション社(以下CNS)がスポンサーとなり、現場の未来を切り開く様々な企業の最新事例や専門家の意見を交えながらアカデミックな切り口で発信しているメディアです。

100BANCHからは食に関連する課題の解決に取り組んでいるプロジェクト「Food Waste Chopping Party」の大山貴子と「旅するおむすび」の菅本香菜の2人が、それぞれのプロジェクトのテーマであるフードロスや地域の生産者目線を生かしつつ、全体を企画しました。

前半のインスピレーショントークでは、CNSの鈴木恭平さん、100BANCHからオーガナイザーの則武里恵さん、そして全体企画をする菅本さんと大山が登壇し、今回のイベントに対する思いを語りました。

鈴木さんは、自動車が開発された前後のマンハッタン中心地の写真を比較しながら「イノベーションにより私たちの生活は数年前に予想していなかった形で急激に発展を遂げる。私たちが普段見えていないコンビニの舞台裏に存在する革新的な技術や新しい知見から、未来のコンビニの姿を思い描いてほしい」とコメント。今ある課題をネガティブにとらえずに、最新テクノロジーを使いポジティブに変換することで革新的なアイデアを生み出す重要性を説きました。

コンビニが牛乳屋や氷屋などの商店が、地域の人たちに日用品を販売し始めたのがコンビニの始まりだったと菅本さん。「相手に対する思いやりからコンビニが生まれた。原点を見つめなおし未来への暮らしの思いやりを描くことで、コンビニが良いものになっていくのでは」とコメント。自身の親戚にもコンビニのフランチャイズオーナーがいる経験から、コミュニティの温かさをコンビニの機能の取り込むことで、より人々に必要とされるコンビニになるのではと語りました。

後半のワークショップでは、参加者に7グループに分かれてもらい、ファシリテーターの大宮透さんの先導で「今のコンビニの現状」と「コンビニの未来を想像」をテーマにディスカッションを行いました。

参加者の意見として多かったのは、商品の直送をサプライチェーンのマネジメントやドローンなどの最新技術によって可能にすることで、コンビニという空間がいらなくなるのではないかという見方です。

農家や植物工場を直結型にした新鮮食材の供給や、食品製造を利用客のニーズや暮らしぶりに店舗毎でカスタマイズすることで、健康面への配慮とフードロスの減少の両方を可能にするといったプロセスの革新が考えられます。

AIの発達におけるコンビニの無人化で労働効率を上げていくといったテクノロジー寄りの話から、コワーキングスペースや高齢者の予防医療クリニック、地域の人たちが集まる場といったコミュニケーションのハブとしての機能まで、様々な意見が上がりました。

また、日本のおもてなしをコンビニに導入することで、「コンビニ」を世界共通言語にするなどといったユニークな声も。

イベント終盤には、参加者から「価値の生産拠点としてコンビニが役割を担って行くのでは」というコメントがありました。高齢化や個人の未来のコンビニはものやサービスが提供される場だけではなく、社会全体の価値観や課題解決において中核となる存在になるのかもしれません。

「未来のコンビニプロジェクト」参加者募集中

毎日の利用者が多いからこそ、様々な意見があり、そして可能性に秘めているコンビニの未来を考える「未来のコンビニプロジェクト」に参加しませんか?

1月から5月まで、コンビニの裏側にあるサプライチェーンマネジメントについてや、「食」「コミュニティ」「テクノロジー」の未来からコンビニを読み解き、みなさまで設定したテーマごとのグループワークやアイデアソンを経て、コンビニ関係者に提言を行うプロジェクトが始まります。

既存の概念や常識にとらわれない革新的なアイデアで、未来のコンビニについて考えたい挑戦者からの応募をお待ちしております。

WRITER

Food Waste Chopping Partyプロジェクト

大山 貴子

リーダー

EarthommUnity 代表。東新宿の実験トライアングルコミュニティスペース&自然派カフェ「みせるま」ディレクター。 米ボストンサフォーク大にてゲリラ農村留学やアフリカで人道支援に従事、卒業。ニューヨークにて新聞社、EdTechでの海外戦略、広告代理店コピーライターを経て、「みせるま」に参加。小さな街角スペースから発信する平和活動を食を通じて行っている。2017年春よりEarthommUnityを立上げ、サステイナブルな暮らしの提案を行う。

#食