楽しさの垣根のない場をつくることで、障害を生み出さない社会を目指したい

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Blined Project

プロジェクト概要

晴眼者(見える人)と視覚障害者(見えない人・見えにくい人)の間にある「分断」に対する問題意識から、視覚の状態に関わらずみんなが楽しめるボードゲームの開発と、「楽しさ」をテーマに社会の障害理解を進めるコンテンツ開発に取り組みます。具体的には、私たちが開発したボードゲーム「グラマ」を用いた、社会の障害理解を進める子ども向け出張授業や企業研修、年齢を問わずに楽しく学べるワークショップの開発と実証を行います。

動機

晴眼者の大学生である私たちが、これまで視覚に障害がある方と接したことがほとんどなかったという経験から、視覚障害のある人とない人との間に大きな分断が発生していることを感じた。その原因の一つに、人と人を繋ぎ、その繋がりを強めるコンテンツである「エンタメ」や「遊び」のほとんどが視覚を前提としていることがあるのではではないか、と考えた。その仮説を基に、視覚の状態に関わらずに楽しめるボードゲームの開発を行い、20回を超える体験会を開催し、延250名以上の方々と遊んできた中で、「障害は当事者が持つものではなく、社会が生むものである」ということを強く感じてきた。

仮説

私たちは、障害は個人が持つ物ではなく、社会が生み出す物であり、「障害がある」とは、「体や脳の機能の『違い』が、社会のデザインや人々のステレオタイプによって不便さや不利益につながってしまう状況」だと定義している。身体的に障害のある人とない人が同じ空間で接する「体のコミュニケーション」と、そこから一歩踏み込んで互いの内面や価値観を共有する対話などの「心のコミュニケーション」の双方が不足していることが、障害のある人とない人の間に壁ができる要因になっているのではないか。現在、バリアフリーの促進や障害に関する研修、授業、講演会など、「体のコミュニケーション」を促進する取り組みは増えてきているが、「障害者」というラベリングを外し、一人の人間同士として内面を共有するような「心のコミュニケーション」は多くは生まれていない。双方のコミュニケーションを同時に高めていくことで、互いに思いやり、障害を生むことのない社会へと近づけるのではないだろうか。

実験

お互いの違いに配慮し、障害を生み出さない社会を目指すためのココロ、モノ、場のデザイン
1. 言語化|これまでの活動で得た感覚や気づきの言語化による自分達が理想とする社会や問題の深掘り
2. 構想 |「障害」への興味の度合いに関わらず、遊びを通じた障害理解を深めるWSの構想
3. 実証|障害理解のWSの実証
4. 開発|「見ても見なくても見えなくても楽しめるボードゲーム グラマ」の生産ラインの整備

目標

1. メンターを含むプロジェクトメンバーが共感する理念の言語化
2. 3団体以上でのWSの実証
3. WSの事業化
4. 3回以上のボードゲーム体験会の開催
5. 期間内にいただく「グラマ」の注文にメンバー1人で対応できる生産ラインの整備

未来

お互いの違いに配慮し、障害を生み出さない「ココロ」「モノ」「場」で溢れる社会

リーダーインタビュー

  1. あなたはどんな風に育ちましたか?
    二世帯住宅で暮らす一人っ子で、子供思いの親の家庭で育つ。父親の仕事の関係で、生活保護受給者や中途で障害を持つことになった人など、社会における「マイノリティー」と括られる人たちの話を幼少期より常に耳にする。貧乏ではなかった自分の家庭環境と、すぐそばで起きている社会が生む軋轢のギャップを肌で感じていた経験が今の活動やマインドセットに繋がっている。
  2. 渋谷の街のエピソード
    初めて渋谷に訪れた高校一年生のとき、あまりの人の多さと街の輝きに、自分の街を初めて田舎に感じました。今は自分の街を田舎だと断言しています。
  3. メンバーたちの意外な一面
    チームメンバー全員、見た目とのギャップがある可愛いところがあります笑 自分と同い年の三浦は生粋の味噌汁好きで、ご飯とキャベツと味噌汁がおかわり無料の牛カツ屋に行ったときには、味噌汁しかおかわりせずに4杯くらいおかわりしていました。また、林は雨の日も寒い日も命懸けでラフティングをしていて、日本代表を目指しているラフティングガチ勢です。加えて、かなりのお爺ちゃんお婆ちゃん思いで、週に1回は近くに住む祖父母宅に顔を出している飛川と、14時間夜行バスに乗った後なのに遅れてふらっと入ったバスケの大会でリーグ一位通過させてしまうバスケ実力者の横尾がいます。みんなすごい笑
  4. 意気込みをお願いします!
    プロジェクトを立ち上げて約半年、ボードゲーム「グラマ」を障害の有無を問わず様々な方と遊ぶ中で、自分たちの「障害」に対する考え方や社会の見方が180度変わってきました。障害者と一括りに語るのではなく、心のコミュニケーションを通じて互いに一人の人間同士として向き合い、理解し合う。障害を生むことのない「心」「モノ」「場」をより広めていくことができるよう、3ヶ月間、楽しみながら全力で走り抜きます!

PROJECT TEAM

浅見幸祐

2003年3月 東京都生まれ。父親の仕事の影響もあり、幼い頃より「格差」や「障害」といった社会の中にある軋轢に関心を持つ。大学1年生のときに履修した福祉の授業で、エンタメや遊びのほとんどが視覚を前提としているものが多いことに疑問を持ち、これまで活動する中で出会ってきた仲間を誘い、本プロジェクトを立ち上げる。社会が「障害」を生み出さない、多様なコミュニケーションと向き合っていくヒト・モノ・場で溢れ続ける社会を目指す。

三浦輝

2003年3月 宮城県生まれ。高校1年生の時の授業をきっかけに身の回りの社会課題を解決するプロジェクトに関心を持ち、高校在学中は「日々の勉強を楽しくする脱出ゲームイベント」の企画などの活動を行う。大学入学後、活動の中で浅見と出会い、プロジェクトの立ち上げに参画。人と人が関わり、楽しみながらお互いを理解して、社会の課題がポジティブに解決されていく。ビーラインドプロジェクトの活動を通じて、そんな未来を描いていきたいと考えている。

林かりん

2001年4月 埼玉県生まれ。多様な背景を持つ人が集まって化学反応が起こる場にいるのが好き。「今度は場を作る側に回りたい」という想いから、昨年度Green Innovator Academyで親しくなった代表の浅見からのお誘いを快く受け入れ、本プロジェクトに立ち上げから加入。グラマが作り出す素敵で豊かな空間を今後も広げていこうと仲間達と日々奮闘中。

横尾繁土

2004年2月沖縄生まれ、埼玉育ち。高校一年の時に掲げたお金持ちになりたいという思いから参加した起業家育成プログラムにて、代表と出会う。世の中の「しかたなくない」に目を向け、仕方ないとされてきた問題に目を向けてもらえるようにと活動をしている。グラマにより、請願者の人々に対して、「視覚障害のある方と関わる機会がないため視覚障害についてよくわからない。」ということはしかたなくないことだと伝えていきたい。

飛川優

2003年4月東京生まれ。「知らないことを知りたい、知ったことを人に伝えたい」という思いから高校生活では、メディアを通して啓発活動を行ってきた。具体的な領域として、震災や戦争、環境活動に関する取材や映像製作を行っている。大学では防災教育などに取り組む予定。

mentor長谷部 健

渋谷区長

原宿生まれ、原宿育ち。 (株)博報堂退職後、ゴミ問題に関するNPO法人greenbirdを設立したほか、NPO法人シブヤ大学、NPO法人ピープルデザイン研究所の創設にも携わる。 2003年に渋谷区議に初当選。以降、3期連続トップ当選。 2015年4月、渋谷区長就任。