EVENT REPORT

2019.07.09 Tue

​【速報レポート】グルメに昇華された昆虫食、渋谷街歩きホラーツアー、宇宙体感フェス、親子でSTEAM教育など雨の七夕は感覚と思考を刺激:渋谷「100BANCH ナナナナ祭 2019」2日目!

  • #ナナナナ祭2019

パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが運営する100年先を豊かにするための実験区「100BANCH」は、7月6日(土)から14日(日)まで、9日間にわたる『100BANCHナナナナ祭2019』を開催しています。
本記事では、2日目の様子を速報でお伝えします。

渋谷「100BANCH(ヒャクバンチ)」2周年となる7月7日。この日は、しとしとと雨の降る七夕となりましたが、記念すべき2周年の1日は会場ではたくさんの出会いが生まれていました。

STEAM教育(Science=科学、 Technology=技術、 Engineering=工学、Art=芸術、Mathematics=数学)の要素を持つ本イベントには、親子連れだけでなく大人の参加者も多数つめかけました。

渋谷いきものテーマパーク

この一日限りの「渋谷いきものテーマパーク」は、工学に関わる女性の割合が世界ワースト1位という現状を変えるべく、男女ともに楽しめる工学キットを制作しているSTEMee、魚や水草などが大好きで「きれいな海を守りたい」という気持ちで活動しているInoca、「おもしろい動物園の魅力をたくさんの人に伝えたい」という動物園好きのzoojoが企画から作り上げました。

「渋谷いきものテーマパーク」では、3つのコンテンツを楽しむことができました。
・擬似シュノーケリング体験​(Inoca)

美しいサンゴや魚など水槽の生き物を球体型のヘルメットで観察できる。

・妄想どうぶつえん (zoojo)

落語家の話す音声ガイダンスを聞きながら、頭のなかで動物に出会うことができる。

・生き物×ものづくりワークショップ(STEMee)

サンゴの持つ不思議な特性を学び、工学要素を交えた自分だけのサンゴをつくる。
本イベントの様子に関しては、100BANCHにおけるSTEAM教育関連の記事として、詳細にまとめる予定です。

「昆虫を食べる」というと、珍しい食材としてのイメージがついて回ります。しかし、本イベントでは昆虫食を単に「食べられるもの」「今後食べることになるもの」という認識から、食材としての昆虫を通じて、レシピや食器を含めた「食」に拡張する試みです。

会場では、目にも美しい100年先を見据えた昆虫食のコースメニューが振舞われました。​一品一品が、「昆虫食」のイメージを一新するメニューです。

WHAT’S NEXT? -新食視点-

この日のために作られたプレートに盛り付けられたメニューは、
左からスズメバチの幼虫にタイ産ツムギアリをトッピングした「生春巻き〜タイからの贈り物〜」、豚肉の油とセミのナッツのような風味を味わう「セミ餃子〜夏の訪れ〜」、フタボシコオロギ醤油に卵黄を漬け込んだ「卵かけご飯〜太陽のコオロギ〜」、カイコの糞を使った「わらび餅〜カイコの生き様〜」。

感想を聞いてみると、いずれのメニューも好評で、卵黄をコオロギの醤油に漬け込んだ卵かけご飯は、「コクがあって美味しい。丼いっぱい食べたい」という声も。豚肉とセミの餃子が一番お気に入りという男性からは、「豚肉の割合がちょっと多いかもしれない。もっとセミが多くてもいい」という声がありました。また、「トッピングとして乗っているアリだけを食べてみたら、酸っぱかった。アリの味をはじめて知った」という男性がいました。

そして、メインはフタボシコオロギとヨーロッパイエコオロギがトッピングされ、スープにもふんだんにコオロギを使用し、麺にもコオロギが練り込まれた「コオロギラーメン〜太陽の恵み〜」。
「カツオと煮干しのような魚介系の出汁に似ている。そこにコオロギ独特の土の香りを感じて美味しい」「コオロギ麺のもちもちとした食感もいい」といった感想が挙げられました。
 

また、セミの気持ちになって、樹液を吸うように飲み物を飲むようデザインされた、特製容器で楽しむドリンクは、ノンアルコールの「タガメの神秘〜ノンアルタガメマティーニ」と「シルクロードのティータイム」、そしてアルコール入りとしてりんごから作った「『はじまりの実の木』の樹液」の3種類が提供されました。

参加者に、コースのどのメニューが一番美味しいと感じたかをたずねたところ、ラーメンを挙げる方がやや多かったものの、みごとに意見が分かれ、それぞれの料理に人を引き付ける魅力がありました。

本イベント「WHAT’S NEXT? −新食視点-」は、いくつかのプロジェクトによって企画開催されました。ひとつはbugology。昆虫食のプラットフォーム兼メディアを製作し、昆虫食をニュースタンダードにすることを追求しています。未来を見据えて昆虫食レシピや、昆虫食をめぐる内容の雑誌・動画などを作成。アーカイブを増やしていくことにより、文化としての昆虫食を、歴史として蓄積し続けています。
 

もうひとつはCricket ramen。昆虫食に対するマイナスの先入観をなくし、昆虫をもっと好きになってもらいたい、昆虫食を広めたい、美味しさを知ってほしいという想いでANTCICADAという昆虫食レストランを開業予定。また、コオロギラーメンだけでなく、コオロギ醤油、コオロギ麺、タガメジンなど昆虫食材、調味料、お酒などの製品化に取り組んでいます。

参加者は、グルメとしての昆虫食であったり、昆虫自体の味との新しい出合いを体験していました。

7月6日(土)7日(日)の昼夜に2日間限定で行われた、渋谷をめぐる恐怖の街歩き体験「世にも奇妙な怪談ツアー」。見慣れているはずの渋谷川や並木橋とその周辺をツアーガイドとともに散策し、それぞれの怪談スポットで、キャストによる再現も織り交ぜながら、音声ガイダンスを利用して恐ろしい怪談を体験していくというもの。

世にも奇妙な怪談ツアー

語られていたのは、渋谷の歴史を調べ尽くして編まれた、ある一族をめぐる恐怖の物語でした。しかし途中から、どうもおかしい、ということに参加者たちが気づきます。単なる街歩きと見えたシーンでの様々な台詞や行動に、伏線としての意味があり、恐怖心や猜疑心が生まれはじめました。

たとえば、ツアーガイドが記念撮影として写真を2枚撮った理由は? なぜ神社で全員一緒にお参りをしたのか? どうして「壁を触ってはいけません……恐ろしい事が起こりますから」というガイドの台詞があったのか? それらは参加者の恐怖を喚起するとともに、次の仕掛けに気づかせないためという二重の意味を持っていました。

振返ってみると、すべて作り物なのか、あるいはどこかに本当のエピソードが含まれているのかは伝えられていません。おそらくツアー参加者にとって、この体験に出会った後、いつもの渋谷は「これまでの渋谷とは違う思い入れのある場所」になったことでしょう。

ここまでで様々な刺激を展示やイベントを受けた後に待っていたのは、太陽系を体感する異空間でした。会場の中央には太陽をイメージしたドーム型のDJブース。ドームの正面では、宇宙を表現する生け花ライブパフォーマンスが行われ、その周りを動きに合わせて光る衣装をまとい惑星の自転・公転を表現するダンサーが踊り回りました。

Astro Party

会場では、アルコールだけでなく、100BANCHプロジェクトがAstroをテーマに開発したモリンガとカカオニブ、手作りのクラフトコーラやレモネードなどのドリンクが振舞われました。

また、オープニングアクトでダンサーが着用した宇宙をイメージした光る衣裳はDJタイムでは参加者も着用して惑星をイメージして踊ることができ、フロアを自由に回遊しながら楽しむ姿が印象的でした。また、宇宙をテーマに様々な媒体で表現する宇宙芸術に生花で取り組む「AstroIkebana」の作品にも宇宙をモチーフにしたプロジェクションが施され、新しい体験空間となっていました。

WRITER

100BANCH編集部

#ナナナナ祭2019